鰻だいすきっ!な皆様、お待たせ致しました!二日酔い飯の時間です!
七月も半ばを過ぎると、街のあちこちに「土用の丑の日」の文字が躍りはじめます。2026年の夏の丑の日は7月26日(日)。しかも今年は二の丑がなく、一日に需要が集中する!?
そこで、これまで二日酔い飯が東京中で食べ倒してきた鰻の記事の中から、「ここは間違いない」という名店を16軒、まとめてご紹介いたします。江戸時代から続く老舗、幻のブランド鰻「共水」、天然に迫る養殖、下町の穴場——予算も三千円台から一万五千円まで、その日の気分と財布に合わせて選べるように並べました。
丑の日の一杯を、どこで迎えましょうか?
まずは、二日酔い飯史上いちばん忘れられない鰻から。駒込の「つぐみ庵」は、月に迎える新規客がわずか4〜5組という、予約の取れなさで知られる店です。私がたまたま一発で予約を取れたとき、大将に「10年に2人目」と驚かれました。メニューはおまかせコース16,000円のみ。奥三河産の鰻を、蒸しを入れない関西式でじっくり焼き上げ、しっかり熟成させることで、柔らかいようで少し歯を返す、噛むほどに表情の変わる食感に仕上げています。皮目は香ばしく、身はぷりっと。米も塩も、150年物のぬか床も、すべてに理由がある一軒。二日酔いで臨むなんてとんでもないw、心身を整えて向き合いたい特別な鰻^^

銀座駅A4出口すぐ、江戸末期創業の「竹葉亭」。予約を受けないらしく?開いていれば入れるのはむしろ貴重かも。うなぎお重4,290円の鰻は、口の中でとろけていくと言いたくなる柔らかさで、店員さんからも「骨には気をつけて」と柔らかさゆえの一声がかかるほど。タレはあっさりめで塩気も甘みも控えめ、ご飯にまんべんなく回っています。山椒がなくても十分に成立する、素直で品のいい一杯。椅子席が楽なので、銀座のお昼にすっと立ち寄るのがおすすめです。

新宿西口という喧騒の中に、創業60年の「菊川」は静かに構えています。人混みのわりに比較的空いていて、初訪でも気負わず入れる穴場。うな重は松3,000円から、中入れ重(ご飯の間にも鰻を挟むスタイル)は5,800円〜と幅広い品揃え。ふっくらと香ばしく焼かれた鰻に、昔ながらのやさしい味付けで、肝吸い付き。お新香が先に出てくると、うな重まであと一歩、という期待がじわりと高まります。奇をてらわない、新宿だと覚えておきたい一軒です。

入谷鬼子母神の門前にある「のだや」は、鰻を食べ比べたい人のための一軒。看板は、天然にもっとも近いとされる幻のブランド「共水」を使うきょうすい重(大)7,800円。毎日あるとは限らない希少さで、味は濃厚。もう一枚の主役が、餌に乳酸菌を含む「みらい」を使うみらい重(大)6,800円で、こちらは淡麗で上品な脂の甘み。2人で別々に頼んで半分こする「ハーフアンドハーフ」ができ、専用の紙で銘柄がひと目でわかる仕組みも楽しい。産地も焼き手も掲示する透明さで、うなぎ好きを唸らせる店です。

麹町の路地にひっそりと構える「秋本」も、ブランド鰻「共水」が味わえる店。共水うなぎの鰻重は7,200円で、脂がたっぷり乗って旨味が強く、蕩けるような柔らかさ。タレはキリッとさっぱりで、脂を綺麗に受け止めます。通常グレードのうな重も松3,200円からと手が届きやすく、鶴(5,600円)でも十分に美味しいので、共水との違いを一度で体験できるのが贅沢なところ。座敷と椅子席が揃い、ランチにちょうどいい落ち着きです。肝吸いは+300円で添えたいですね!

目白・学習院大学前の落ち着いた町にある「ぞろ芽」。注文が入ってから20〜30分かけて丁寧に焼くスタイルで、仕上がる鰻は、ふわふわ一辺倒ではなく適度な弾力のあるしっかりした身。よく焼いてあるのに焦げず、香ばしさだけを残しています。タレは甘みが際立つタイプ。ここにも共水うな重6,800円がありますが、私は時間の都合で上4,600円を選び、あとから共水の客の膳が意外に早く出るのを見て「共水にすればよかった!」と小さく後悔しました。次に来る理由ができた、ということにしておきましょう^^

赤坂の「鰻の刻」は、乃木坂の有名店がプロデュースするランチ営業のコース店。塩水で育った天然に近い鰻を使い、皮がしっかりして外はパリッ、関西風の地焼きのような食感が新鮮です。身はふわっと。8,000円のコースは、最初から最後まで全部美味いと素直に唸る流れで、途中のうま巻きは今まで食べた中で一番かもしれないと思ったほど。〆のうな重まで、カウンターで一品ずつ運ばれます。この日は後の予定でお酒を我慢したのが心残り——次は日本酒を添えたい一軒です。

銀座の「四代目高橋屋」は、生きた大鰻を目の前で見せ、その場で割いて焼き上げるコースが名物。割きたてうなぎ御膳(白焼き付きミニ会席)8,000円は6品構成で、白焼きは皮目が香ばしく身はふっくら、上質な脂。卵黄をタレに漬けて食べる珍しい作法も教わり、段階的に料理が出るたびに気分が高まって、最後のうな重へと着地します。待ち時間はお酒とおつまみで。天然の大鰻が旬を迎える冬はもちろん、銀座らしい上質な体験を求める日にどうぞ。

東京駅八重洲地下の黒塀横丁にある「うなぎ四代目菊川」は、長い器にまるまる一本の鰻を乗せた「一本重」が看板。蒲焼一本重5,180円は、関西風の焼きのみで皮はパリッ、身はふっくら、小骨もほぼ気になりません。長い器のおかげでご飯もしっかり入り、通常の特上よりボリューミーというのが発見でした。卓上の実山椒をミルで挽けば、粉山椒とは違う香りが立ちます。ランチでも10分ほどで入れて、肝吸いが別料金でないのも嬉しい。移動の合間にさっと一本、という贅沢に向いています!

四ツ木の住宅街にある「魚政」は、わざわざ訪ねる価値のある下町の高級うなぎ専門店。名物は国産ブランド鰻「坂東太郎」のうな重で、特大は15,000円、天然ものは15,000〜30,000円という堂々たる品揃え。坂東太郎はゆっくりじっくり育てた大型の良質鰻で、箸を入れるとふわっとほどける肉厚の身。表面の香ばしい焦げと、鰻自体の上品で深い香りが、ご飯とよく合います。予約推奨。ハレの日に、腰を据えて向き合いたい一軒です。

東長崎の「鰻家」は、6年もかけて育てた鰻を使うという、こだわりの一軒。うな重は梅3,000円から特上6,500円まで。肉厚でふっくら、脂はじゅわっとしているのにしつこくなく、さっぱりめのタレが鰻の味を引き立てます。こんなにふわふわで肉厚の鰻は初めてかもしれない、と思わされました。厳しい顔で焼きに向かう職人の姿も格好いい。予約しておけば席についてほどなく出てくるので、暑い時期に長く並びたくない日にこそ頼りになる店です。

江戸川橋の「石ばし」は、暑くなってきたら鰻だ、と足が向く一軒。うな重は上6,300円、特上7,300円。年間を通じて品質が安定した養殖鰻を使い、脂が乗りに乗った味わいがしっかり伝わってきます。タレは濃すぎず、キリッと。ランチでも予約でき、昼から日本酒を傾けながら焼き上がりを待つ落ち着きが心地いい。この日はランチにもかかわらず、夜メニューの肝焼きを特別に用意してくれました。肝焼きは鰻をたくさん要するため、出会えたら運がいい一品です。

同じ江戸川橋には、もう一軒ぜひ。「はし本」は、私が長らく「石ばし」に通いながら、いつか行こうと念願していた店です。うな重は並3,300円、上4,000円、特上4,700円で、特上は一匹分を二枚仕立て。肉厚で身がしまり、脂は控えめ、皮目はパリッと香ばしく焼き上がっています。タレは甘さ控えめでコクがあり、キレのある辛さ。石ばしが一時間以上待つこともあるのに対し、こちらは当日の電話予約が利き、待ち時間も短めなのがありがたいところ。焼き鳥などおつまみも揃うので、昼はうな重、夜は一杯やりながら、と幅広く使えます。肝吸いは別注文で、脂を流すのにちょうどいいです!

最後は、浅草観光の強い味方。有名店がどこも満席で途方に暮れた日、浅草寺の方へ歩いて見つけたのが「小柳」でした。奥まった立地ゆえ比較的空いていて、まさに穴場。うな重は松3,850円、竹3,300円で、店員さんいわく「松と竹で鰻に違いはなく、差はご飯の量」。キリッと辛めのタレの蒲焼はご飯とよく合い、肝吸いは110円という良心価格。がっつり食べたい日は松、軽めなら竹、と使い分けが利きます。丑の日の浅草、覚えておくと安心の一軒です。

江戸から続く老舗も、幻の共水も、下町のブランド鰻も、それぞれに物語があって、どれも「あの日の一杯」として記憶に残っています。土用の丑の日、7月26日。あなたの一杯が、忘れられない鰻になりますように。
今日もおいしいモノに出会えますように!
| 店名 | 場所 | 名物 | 予算感 | こんな日に |
|---|---|---|---|---|
| つぐみ庵 | 駒込 | おまかせコース(奥三河・関西式熟成) | 16,000円 | 心身を整えて臨む特別な日 |
| 野田岩 本店 | 麻布・赤羽橋 | 鰻重 玉手(江戸前・白焼きも) | 8,000円〜 | 格式ある一枚を味わいたい日 |
| 伊豆栄 本店 | 上野 | うな重(通し営業・梅が最上級) | 3,630円〜 | 飲み歩き前の一杯に |
| 竹葉亭 | 銀座 | うなぎお重(江戸末期創業・予約不可) | 4,290円〜 | 銀座のお昼にすっと |
| 菊川 | 新宿 | うな重・中入れ重(創業60年) | 3,000円〜 | 新宿西口で気軽に穴場ランチ |
| のだや | 入谷 | 共水・みらいの食べ比べ(ハーフ可) | 6,700円〜 | ブランド鰻を飲みたい日 |
| うなぎ秋本 | 麹町 | 共水うなぎの鰻重+肝吸い | 3,200円〜 | 麹町の隠れ名店でランチ |
| ぞろ芽 | 目白 | 共水うな重(注文後じっくり焼き) | 2,900円〜 | しっかり身の鰻が食べたい日 |
| 鰻の刻 | 赤坂 | 塩水うなぎのコース(外パリ・関西風) | 8,000円 | 新感覚のコースを楽しむ日 |
| 四代目高橋屋 | 銀座 | 割きたてうなぎ御膳(白焼き付き会席) | 8,000円 | 銀座で上質な鰻体験を |
| 四代目菊川 | 東京駅・八重洲 | 一本重(関西風・肝吸い付き) | 5,180円〜 | 乗り換えのついでに一本 |
| 魚政 | 四つ木 | 坂東太郎のうな重(ふわとろ・天然も) | 15,000円〜 | ハレの日に腰を据えて |
| 鰻家 | 東長崎 | 6年もの育成のうな重(予約で待ち無し) | 3,000円〜 | 暑い日に並ばず食べたい |
| 石ばし | 江戸川橋 | 脂の乗ったうな重(昼から飲める) | 6,300円〜 | 昼酒とともにゆっくり |
| はし本 | 江戸川橋 | 身がしまったうな重(当日予約・待ち短め) | 3,300円〜 | 並ばず食べたい・夜は一杯も |
| うなぎ小柳 | 浅草 | うな重(穴場・肝吸い110円) | 3,300円〜 | 観光で満席の浅草の逃げ場に |
※ 掲載の値段は私が食べに行った時点のものです。鰻は仕入れで価格が動きやすく、とくに土用の丑の日前後は特別メニューや価格改定が入ることもございます。お出かけ前に各店の最新情報をご確認くださいませ!!!




